中学受験の算数は、「国語的である」と言われることが多いです。
算数という科目は、カテゴリーとしては理数系の科目になるのですが、
文章題を読み解く際の読解力の必要性から国語的だという認識があるのだと思います。
私の意見としては、算数は国語力というより「言葉を概念化する力」が重要なのではないかと考えています。
「数の性質」や「規則性」、あるいは「場合の数」や「N進数」など、
大人が見ても「どういう意味?」といった感じになってしまうくらい理解することが難しい、極めて抽象的な問題が多いのが受験算数なのです。
そもそも問題文が意味不明なので受験算数は難しいと言われているのですが、
そこで必要な力が「言葉を概念化する力」だと考えます。
算数の問題文は正確に読み解くこと自体が極めて難しく、
問題文を構成している「情報」「条件」「ルール」「問い」といった要素を全て短時間で把握し、そこから立式して解答までたどり着くという高度なプロセスを要します。
そうなると、問題文の言葉をそのまま言葉として受け取るだけでは不十分で、
「つまり〇〇ということ」「という事は〇〇と言える」といったロジックを構築しながら、
各要素を概念化していくことが求められると思います。
そして概念化出来た後は具体的な数字として落とし込み、求めるべき数字を算出していけば良い訳です。
文章が目に入ってからの思考・作業プロセスは、それぞれの子供によって本当に千差万別で、なんとか適切なプロセスを踏めるような流れを作ってあげるのが講師の仕事なのだと思います。
しかし、概念化のところはやはり生徒自身で考え抜く力がどうしても必要です。
日頃から何か情報を得た時に、その事柄だけでなく「背景」や「意味」を推察する癖をつけておくと、算数の問題文を読む際にも役立つはずです。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました!
1人でも読者の方がいる限り書き続けます!
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